無料アダルト動画で実際にあった被害例

●なぜ無料動画が存在するのか？

当たり前の話ですが、無料動画サイトは慈善事業やボランティアで運営されているのではありません。
れっきとした営利目的があります。

では、無料動画にもかかわらずなぜ営利となるのか？？

理由はズバリ他のアダルトサイトからの広告費です。
無料サイトの多くは他のサイトやブログへのリンクが張られおり、その無料サイトからの誘導数やクリック数に応じて無料サイト側が広告収入を得られる仕組みになっているのです。

他のサイトへのリンクを張ることで広告収入を得る仕組み自体は何ら違法ではありませんが、問題はそのリンク先が詐欺サイトやウィルス感染を目的としたサイトであることが多く存在することです。

では次に詐欺サイトやウィルス被害の実例を見ていってみましょう。

●無料動画サイトの３つの被害例と対策

１．ワンクリック詐欺

無料動画の再生をするために画像をクリックすると複数のウェブサイトを転々とさせられ、最終的に「ワンクリック請求」を行うウェブサイトに誘導されます。
そして、動画の再生ボタンだったりリンクをクリックすると「ご登録ありがとうございます」「登録完了致しました」などの表示が現れ、有料の動画サイトに登録されたこととされてしまうのです。

そして画面には「○○日以内に○○円お支払いください」といった文言で支払いが案内されます。

もちろん自分の意志で登録した訳ではないので支払い義務はありませんが、表示された広告はウィルスの一種で料金を支払わない限り削除できない仕組みになっています。

このようにパソコンをウィルス感染させて高額請求を一方的に行うのがワンクリック詐欺です。

２．より悪質なウィルス

そしてもっとやっかいなのがキーロガーとというソフトウェアを悪用してアカウント等の情報を盗むトロイの木馬型プログラムです。
キーボードの入力特性を利用して、ユーザーの入力した全ての情報を記録し、それをウィルスの作成者に送付し続けます。

作成者はユーザーのアカウントやパスワードを取得できるので、ネットバンキングの不正送金やSNSの不正ログインといった被害に繋がり、実際に報告されています。

３．不正アプリ被害

最近ではスマートフォン向けの詐欺サイトも増えてきており、その場合は「登録ID」「携帯情報」など、より個人情報性を強調した文言を表示して高額請求する事例が多いようです。
そしてスマートフォンの場合、詐欺サイトの閲覧だけでなくアプリをダウンロードすることで高額請求されるパターンも増えています。
アプリの改造版をダウンロードしたことで個人情報が収集されたり、動画再生アプリからのジャンプ先が詐欺サイトだったりします。

アプリの改造版の場合は不正サイトに行かないことで防げますが、動画再生アプリの場合はGoogle Playなどの公式配布サイトにあるため見分けがつきづらく、より注意が必要です。

４．被害に合ってしまったら…

実際に高額請求の被害に合ってしまった場合は、払わない・連絡しない＝無視することが大事です。
連絡したり払ったりなどの行動を取ると「いいカモ」と認定されて、悪質業者どうしで共有するカモリストに登録されてしまいます。

仮に連絡してしまったり、脅しを受けて困っている場合は各地の国民生活センターに相談してみましょう。
都道府県警察本部で設けているサイバー犯罪窓口に相談してみるのもいいと思います。

●有料動画は有効な選択肢

ここまでで無料動画サイトの危険性はご認識頂けたことかと思います。
詐欺サイトへの誘導やウィルス感染の危険を冒しながら無料の動画を探し続けるというのはあまり楽しいことではありません。
そもそもアダルトサイトを見るのは、純粋な性欲であったり他人の性生活を覗き見るワクワクといった本来楽しいもののはずです。